カナダを駆けぬけて-その3
1986年バンクーバーで開催されたエキスポの時に作られた海賊船サンタマリアのレプリカ(ウェストエドモントンモールの中にある) |
初めての夏休みでオンタリオからアラスカまでのキャンピング旅行を企てた私たちは好きなテレビ番組の撮影場所のあるサスカチュワン州を後にしてまた西の方へ、今度はサスカチュワンのお隣の州アルバータへ移動した。
アルバータ州のエドモントンと言う所にはカナダで最大のショッピングモールがある。800以上の店があって、買物だけでなく映画館、ウォーターパーク、遊園地、ゲームセンター、エドモントンオイラーズ(カナダのアイスホッケーチーム)が昔練習をしていたアイスリンクもある。今は一般に公開しているので料金を払って誰もがそのリンクでスケートをすることができる。買物をしながら、コーヒーを飲みながらスケートをしている子供達を見るのは楽しい。特に小さい子が大きなヘルメットをかぶってスイスイとでもたまに転びそうになりながら滑っているのは微笑ましい。
北緯60度線上、ノースウェスト準州に到着 |
私たちはただその雰囲気を見てみたかっただけなので半日もしないでそこを後にしたけど、時間をかけてじっくり訪ねるのも良いかもしれない。
エドモントンを後にした私たちはそこから一気に北へ向った。約800km北へ行くとそこは北緯60度線上のノースウェスト準州とアルバータ州の境目。
安全の為の柵や階段等のまったくないノースウェスト準州の手付かずの自然 |
実はすんなりとノースウェスト準州に着いたわけでない。途中で車が故障して冷や冷やしながら車のディーラーを探しながらの旅はあまり面白いものではない。
あちこちに車のディーラーがあるわけではなかったし、車のどの部分が悪いのかも分からなかったのでディーラーに車を預けても落ち着かなかった。もし「もうこの車は使えませんよ」とか「部品が届くのに3日かかります」とか言われたらどうしよう!
運良く部品の在庫があったので、約2時間ほどで修理が終わったものの修理代1200ドル(今のレートで約10万円)はちょっと痛かった。
野生のバッファロー(バイソン)-とにかく大きい! |
ノースウェスト準州では手付かずの自然がそのままになっている。大きな滝の上に歩いて行くことができ、そこから滝を見おろすこともできる。安全の為の柵も警告板も無いので水しぶきで滑る事は十分に考えられるけれども、全て自分達の責任で行動してください。という事なのだろう。日本はもちろん、カナダの観光地もたいてい安全のために柵や階段などを付けて自然を少し遠くから見ることができるけれど、ここではまったく手付かずなので十分に注意が必要だった。その代わり豪快な自然をそのまま見ることができて感動した。
次号へ続く
記事提供:ウェスト トレック ツアーズ
かほるさんご夫婦が経営参加するツアー会社です。 バスで行く、ロッキーマウンテン、ウィスラー、ビクトリア、トフィーノ、シアトル、ポートランドの旅で一生忘れない思い出を作ってください。 www.westtrek.com
Kahoru Noonan(かほるヌーナン)
東京都出身。
日本で勤めていた車関係の会社で出会った一人のカナディアンがきっかけとなり、彼らの文化をもっと知りたくて2002年冬に初めてカナダに来た。とは言え、そのカナディアンの友達が住んでいるのはカナダの東側のオンタリオ州。ガイドブックを見てみると冬のオンタリオはとても寒そうだったので、厳寒にはならないカナダの西側バンクーバーにある英語学校に通うことに決めた。 ツアーで行ったシアトルで現在の夫と出会い、夫の経営する会社でボランティアとして働く事になる。ロッキーマウンテンツアーにガイドとして添乗するようになってから、カナダの自然の偉大さに次第に魅了されていった。2003年5 月に住んでいた家が火事になり、「湖のある家に住みたい」という夫の希望もあって、オンタリオ州に居を移す。バンクーバーに会社がありながらインターネットで会社をオペレートするという変わった方法で会社を維持経営。 家探しの間の約1年間をオンタリオ州Perthに住む夫の父親と同居。この時から夫の父親は大親友となる。2005年2月に念願の湖の上の家を購入後、日本人は私だけという、自然があふれたオンタリオ州の人口200人の小さな町クロイン(CLOYNE)に住むようになる。 kahoru@westtrek.com