カナディアンライフ

カナディアンライフ働く母さん、カナダ子育て奮戦記 その7    By Yasuko Garlick(ガーリック康子)

記憶力


働く母さん、カナダ子育て奮戦記

     この前、しばらく会っていなかった友達と食事をした。彼女も私のように学校に通っていたが、漸くコースを修了したところだ。本当に久しぶりに、勉強や学校のことを考えずに羽が伸ばせる、と言っていた。

    その友達と話していたら、「記憶力」のことが話題に上った。学生の頃は、試験前の一夜漬けや徹夜は当たり前だったこと、試験問題の山をかけたりして、できるだけ短時間に集中して勉強しようとしていたことなどを話した後、彼女が一言、「勉強に時間がかかる」と言うのだ。私も全く同じことを感じていたところなので、この言葉に強く共感した。とにかく、何でも覚えるのに時間がかかる。覚えたと思っても、油断をしているとすぐに忘れてしまう。忘れないために、同じことをまた繰り返す。覚えた事柄が定着するのにとにかく時間がかかるのだ。この過程に、少なくとも学生の頃の二倍は時間がかかっていると思う。苦労して覚えても、忘れるのも早いから手に負えない。

働く母さん、カナダ子育て奮戦記

    「学生」だけでいられた頃は、学校に通って出席日数を満たし、勉強をしていればよかった。ところが、「パートタイムの学生」をしていると、仕事や家事、子どものことなど、他にしなければならないことが沢山ある。おまけに、学校へ行くのは夕方6時半から3時間。授業が始まる前に、既に一日の疲れが出ている。これが週に二日。土曜日も朝から学校がある。
もちろん、宿題も出る。試験がある時は、それなりに試験勉強もする。(まさか、この歳になって、スペリングテストをするとは思ってもみなかったけれど。)でも、どうしても勉強できる時間が限られる。そこで、勉強時間を捻出するために、睡眠時間を削ることになる。こうなると、もう慢性的睡眠不足だ。睡眠が足りないと、記憶力も低下する。
まさに悪循環。それでも、平日の朝は、子どもたちが学校へ行く準備をしなくてはならないし、土曜日は学校があるから、普通に起きなければならない。だから、日曜の朝は9時頃まで寝坊する。本当はもう少し眠っていたい。「寝溜め」でもできればいいのだが、どうしても目が覚めてしまう。習慣とは恐ろしい。

    宿題に四苦八苦しているこのコースには、まだいくつも科目が残っている。中には苦手なものもある。それに、科目毎に試験があると思うと、うんざりしてくるが仕方ない。6月にコースが修了するまで、脳みその老化防止と思って、もう一息、頑張ろう。でも、疲れるなあ…。

Yasuko GarlickYasuko Garlick(ガーリック康子)

おもに翻訳、通訳、チューターを生業とする2児の母。夫はカナダ人。
数カ国に滞在後、カナダ在住6年目。
最近、カレッジに通い始め、次の目標に向けて勉強中。



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