バンクーバーのハーバーセンター内(5階)にありまるアービュータスカレッジは、ビジネスプログラムと大学編入プログラムに特化した学校だ。
今回は同校の、翻訳・通訳コースを紹介しよう。
翻訳・通訳コースには、『通訳(英語→日本語)」「翻訳(英語→日本語)」「翻訳(日本語→英語)」のクラスがあり、私が会った受講者には、元薬剤師で医療翻訳を希望してる人、5年以上カナダにいて通訳を勉強しに来た人、日本語と英語を勉強したい中国人などがいた。
私が受けた「翻訳(日本語→英語)」の講師はほんわかとした雰囲気をもつグレース先生で、やさしさの中に潔さがあり、翻訳の先生としても人生の先生としても好感がもて、尊敬できる。
日系2世であるグレースは、英語はもちろん日本語もほぼ完璧。授業は基本的に英語で行うが、前もって渡された日本語の文章を訳しておき、授業で発表していく形をとっていた。
文章は短文、長文があり、短文では、言い回しやPhrasal verbsの使い方に重点を置くような文章だ。
長文はその時によりエッセイや説明文、または英語のスピーチを翻訳したものを、逆翻訳する。
自分の興味のある分野がある場合、先生に伝えれば、その分野の長文を用意してくれる。
授業では、始めに、生徒がひとりづつ自分の翻訳してきた文を発表。同じ日本語の文でも、人それぞれ異なった訳をするので、先生はそのすべての文をホワイトボートに書き出し、その後、文法的な間違え等を、一つずつ丁寧に訂正、解説してくれた。
先生が作ったフレーズ集のプリントをくれるが、とても実用的で、「ああ、確かにカナダ人の友達がこんな言葉言っていた!」「この前ドラマで聞いた」など気づかされた。
日本人カウンセラー、他のカウンセラー、他クラスの先生方も親切で、アットホーム、落ち着いた雰囲気で勉強できる環境の学校だった。
(取材:Mari Shuto)