あけましておめでとうございます。皆様にはつつがなく、新年を迎えられたこととお慶び申し上げます。つたないエッセイも「カ行」にはいりました。
お気づきでしたでしょうか? このエッセイ、テーマをアイウエオ順に考えて書いてきました。さいしょは俳句か短 歌でタイトルを、とおもったのですが、元来そのような文才は乏しいので、すぐ詰まってしまいます。これからは格言なども取り入れてみ たいな、と思っています。今回は何とか…(まぁ、評価はしないでください)
夜明けちょっと前に散歩されたこと ありますか? 我が家には老犬がいます。時々、夜中や早朝にトイレに起こされ るときがあります。雨のときは庭先で済ませますが、ときどき短いお散歩にでます。真夜中、晴れていると周りの明かりは少ないので、星空がすごくきれいに見えます。ついつい立ち止まってぼ~~っと空を見上げてしまいます。流れ星をみたり、衛星を見つけたり、首が痛く なるまで見てしまいます。夜明け前は不思議な静寂が広がって、私と犬だけしかいない世界のようです。歩いているうち、真っ暗だった空 の東のほうがうっすらと白み始めます。
その直前、ほんとうにわずかなわずかな明るさの変化が始まったとき(実際には真っ暗なんです が、微妙に暗さが薄れるような)、東のほうからきれいで高い鳥の声が聞こえます。最初は1羽 です。それからすぐ呼応するように、1羽、また1羽と声が重なってゆきます。その数はすぐ数羽、そしてもっと多くなり、あっという間 に空の白みとともにあちらこちら、まるでコンサートホールの中心にいるみたいに鳥たちの美しいさえずりに包まれてしまいます。ちゃん と夜明けがわかるんですね。必ず東のほうから第1声がはじまります。お当番がいるのかしら?
日中、周りの喧騒の中で聞く鳥の声 とはぜんぜんちがう、高く大きく、美しく響きます。美しい音楽そのもの!!きれいな鈴の音が響きあい重なり合っているような。音の中 心にいて音にくるまれている感覚、すごく素敵!!!
これを聞くと、明け方に起こされた 不快も吹っ飛んでしまいます。まだ世間の人はほとんど眠っている中で、自分だけすごく得をした気分です。
皆様ももし明け方目が覚めてしまっ たら、お散歩してみるのも、ちょっといいですよ?