カナディアンライフ

カナディアンライフ働く母さん、カナダ子育て奮戦記 その26  By Yasuko Garlick(ガーリック康子)

ティーンエイジャー 


ティーンエイジャー

    トゥイーンの年代を過ぎて、上の娘がもうすぐティーンエイジャーになる。今年で小学校も卒業するので、まさに変化の多い過渡期。第二反抗期の兆候はしばらく前からあるので、反抗期に対する親としての心の準備は徐々にできてきている(と思う)。けれども、身体の成長の早さには、全く驚いている。

    特に最近、食べても食べてもお腹が空くらしい。ご飯の量は軽く大人の二人前。ペロリと平らげてしまう。それでも足りずに間食もする。あまりお腹が空くと、自分で何か作って食べている。ちなみに、カナダのお婆ちゃんには、「掃除機」と呼ばれている。よく食べるからぐんと背が伸びてきた。私は、同年代の女性の中では背が高いほうだが、お父さんが小柄なので、背はあまり伸びないかとも思った。でも、私の隣りに並ぶともうあと頭半分も違わない。追い越されるのは時間の問題。靴のサイズはもう私よりも大きい。私のお腹の中でたくさん動いて大きくなり、生まれて出てきた時にはあんなに小さかったのに、十年と少しで私と同じくらいの大きさになってしまうのだ。並んで鏡に映る姿を見ながら、しみじみ思った。当たり前だが、とても不思議でならない。いつまでも子どものままでいて欲しいとはさらさら思わないが、近い将来、自分より大きくなると考えると、母の心境はちょっと複雑である。

ティーンエイジャー    しばらく前から、お化粧にも興味が出てきた。私の化粧品を最初はこっそり、今では堂々と使って、朝の準備に余念がない。ほとんど使っていなかった物は、彼女のものになってしまった。(化粧品、特にアイメーク用品は共有しないほうがいいらしいので、次の誕生日プレゼントは、簡単な化粧品一式と決めている。)見様見真似でやってみるものだから、失敗もある。一度は、自分で眉毛を整えようとしてしくじった。剃り過ぎて短くなった彼女の眉毛は、「殿上眉」宛ら。元通りに生え揃うまでしばらくかかった。それに懲りて、今度は抜くことにした。これも抜きすぎて、左右の長さが違ってしまった。あまり抜きすぎると生えてこなくなるぞと脅かしたら、一瞬、心配顔になった。無駄な部分だけを抜けばいいのだと教えると、ほっとしていた。 本人は真剣なのに、なかなか上手くいかず、それが何だか可愛い。ふと思ったが、私には、小学生の頃眉毛を整えた記憶は全くない。それどころか、高校生になって、やっと色付きのリップクリームを使い始めたくらいだ。下手に目立つと先生に呼び出されていた時代でもある。大体、興味自体がなかった。最近は、日本の小学生もこんな風なんだろうか。。

ティーンエイジャー    朝起きた時の髪の毛も気になる。癖っ毛なので、私にはどこだかわからないくらいの寝癖だったり、結んだポニーテールの高さだったり。何度もやり直すから、せっかく早起きしても結局時間が足りなくなる。夜寝る前にシャワーを浴びるのに、髪を洗うために朝起きてからもシャワーを浴びたい。ある朝、家族が起き出してくる時間帯に、悠長にシャワーを浴びた後、浴室からなかなか出てこようとしない。こんなことが続いていたので、他の家族のことも考えろとお父さんにひどく怒られた。それでも懲りない。髪を洗うだけなのにシャワーを浴びたら水が勿体ないと言うと、知ってると言うばかり。いつも妹に、同じようなことを言ってお姉さん風を吹かせているのにである。こんな調子だから、30分ぐらい早起きするのでは到底学校に間に合わない。1時間早く起きても、結局あるだけ時間を使うから結果は同じ。後から起きた妹が、とっくに準備して待っているのに、ぎりぎりまでかかる。どうにかして欲しい。

    ところで、家には、一回り小さいが同じようなのがもう一人いる。彼女も再来年にはティーンエイジャー。近い将来、二人が、シャワーの順番や洗面所の鏡の取り合いで、朝から喧嘩をするのは目に見えている。そしたら、私は一体いつ出掛ける準備をすればいいのだ!?
ああ、先が思いやられる…。

Yasuko GarlickYasuko Garlick(ガーリック康子)

主に翻訳、通訳、チューターを生業とする2児の母。夫はカナダ人。
数カ国に滞在後、現在カナダ在住7年目。
只今、何か新しいビジネスを始めようと模索中。。



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