カナディアンライフ
カナディアンライフアイウエオな毎日 その15 By Michelle Igarashi

模様、うかがいながら服選ぶ」


空模様、うかがいながら服選ぶもう5月も終りに近いのに、なかなか良い天気が続きませんね。ここ3年ほど、春夏もあまり気温が上がっていない気がします。異常な暑さだったのは3年前の夏だったでしょうか。あの時ほど暑くならなくていいのですが、かといって、今 の天気では春とも言えず、初夏とも言えず。せっかく日が長い今の季節、お天気がよくないと外を楽しむこともできません。いまだに朝夕 は少し肌寒く、なかなか夏服だけですごせません。長袖になったり、半袖になったり。ジャケットもまだ必要です。この時期はどこの家で もガーデニングに精を出す季節でもありますが、植物たちの元気さかげんも今ひとつです。木々の緑も冴えがないように見えてしまいま す。庭の手入れをしたくても、曇や雨ではやる気も失せてしまいます。ご近所の庭仕事姿もいつもよりもまだ少ないようです。気になるこ とはもうひとつ、蜂が少ないとおもいませんか?

去年もすごく少なかった。いつもな ら、我が家の庭の少ない花々にも、わんわん蜂があつまってきたものですが、去年はめっきり少なくて??と思いました。そうしたら、今 年はもっと少ない、というかほとんど見かけません。蜂は植物の受粉を助けてくれる大切なパートナー。これでは、果樹の実りも期待でき ません。

空模様、うかがいながら服選ぶ 気になって少し調べてみましたら、 蜂の減少は、欧米で大きな問題になっているとか。2006年頃からミツバチが 大量にいなくなっているとかで、一夜にしてアメリカで養蜂されているミツバチの25% がいなくなってしまったそうな。このような現象は、アメリカ各州、カナダの一部、ヨーロッパなどでもおこっているらしく、蜂群崩壊症 候群(ほうぐんほうかいしょうこうぐん、Colony Collapse Disorder、CCD)と言うそうです。なぜそう言うことが起きるのかの原因は不明で、病気説や農薬 説、遺伝子組換植物の影響説、免疫機能不全説、電磁波説など多岐に及ぶ原因究明がされていますが、いまだに解明されていません。でも これらのどの原因を考えても全部当てはまりそうな気がします。これだけの問題があるのなら、いずれは蜂だけの問題ではなくなりそうで す。

開発の波によって、人間は多くの自 然を破壊してきました。人間の文明が進めば進むほど、自然社会のルールがどんどん壊れていきます。失われてきた命は数知れずありま す。もともと人間も自然のなかから生まれ育ったもの。そのことに気がつかないと、自分の首を閉めてしまうことになります。もうすでに 息の絶える寸前かもしれませんが、まだ気がついていない気がします。蜂たちのように、ある日忽然と消えてゆかない限り、人間は過ちに 気がつかないのでしょうか。

空模様、うかがいながら服選ぶ ほんとうの自然の力の凄さは、人間 もなんども経験をしてわかっているはずです。どんなに科学が進んでも、気象衛星が正確な情報を送っても、天才的な科学者たちが地球の 仕組みを分析しても、地震も津波も台風も竜巻も大雨も、なにひとつコントロールできないのに。人間はもっと謙虚になって、自分たちの 生命の源である自然を尊び、自然に添って生きる道を見出すべきではないでしょうか。 


Michelle Igarashi Michelle Igarashi
カナダ在住の日系人の皆様のための医療アドバイス、妊娠、出産のサポート、産後のケア、母乳マッサージ、授乳指導、ベビー検診、育児指導、離乳食指導、応急処置クラスなどを随時開催しております。

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