カナディアンライフ

カナディアンライフ働く母さん、カナダ子育て奮戦記 その31 By Yasuko Garlick(ガーリック康子)

ティーンエイジャーの仲間入り


ティーンエイジャー

    上の娘が、小学校を卒業する少し前に13歳になった。ティーンエージャーの仲間入りである。今年の9月からは、セカンダリー・スクールの8年生。

    13歳になると、学校の送り迎えを保護者がしなくてもよくなる。指定のコースを受講してテストに受かっていれば、大人の監督なしでベビーシッターができるようにもなる。 ベビーシッターとして、弟や妹の面倒をみることもできるので、子どもだけでの留守番もOK。弟や妹を迎えに行くこともできる。

    私と夫が入れ替わりで仕事に出掛ける我が家にとって、これは大きな転機である。仕事に行くための移動時間。これが曲者で、どうしてもダブってしまうことがある。1時間だけでも、子どもたちだけで留守番できることのなんと有り難いこと…。まだ1日中家を空けたことはないが、いずれそれも可能になる。下の娘が半日だけのキンダーガーテン(小学校の一番下の学年で、幼稚園の年長のようなクラス)から1年生に上がった時以上の、画期的な変化である。

ティーンエイジャー    さて、夏休みに入ってすぐ、サマースクールが始まった。市の教育委員会が主催するサマースクールで、市内の公立小学校に通う子どもを対象とする、授業料無料のクラスである。上の娘は、7年生から8年生への準備クラスで4週間。下の娘は、小学校中・高学年のクラスで3週間。特に妹のほうは、絶対行きたくないと抗議したが、サマースクールが終わる頃には、新しい友達が何人かできた。

    私は上の娘の見送り担当。最初の日は、校舎の中までついて行った。同じ小学校の同級生がいたので、そこで本人が安心してバイバイ。次の日は、入り口まで行ったが、そこまででいいと言う。3日目は、学校近くのバス停で見送り、私は折り返しまたバスに乗って仕事に向かう。次の週からは、10分程バスに乗るだけだが、一人で行った。一人でバスに乗るのは初めてである。もちろん、帰りも一人で帰って来る。最初は緊張していたが、親がついて来ない「自由」がかなり気に入ったようだ。

ティーンエイジャー    こうして、上の娘は一人で行けるようになったが、まだ下の娘がいる。2週間目からは、私が仕事に行く途中に送って行き、帰りはお父さんが迎えに行くスケジュールに変更。二人が家に戻る頃に、ちょうど上の娘も帰って来る。私の仕事が早く終わる日には、帰りも私が迎えに行き、お父さんは仕事。

    子どもたちをサマースクールに入れたのは、そうしないと仕事に行けないという事情もあった。けれど、こちらの小学校は本当に宿題が少ないので、勉強した内容を復習するよい機会だと考えたからでもある。実際、2ヶ月の夏休みの間に、子どもたちが勉強らしいことを何にもしないと、せっかく勉強した内容の1ヶ月分から3ヶ月分を忘れてしまうらしい。特に、算数/数学はそれが甚だしいそうだ。忘れてしまった内容を取り戻すため、新学期の最初の時期を復習に費やさざるを得ない。(夏の頭脳流出、Summer Brain Drain と呼ばれている。) 

    夏休みが終わるまでまだ少しある。バンクーバー島とキャンプに行く予定はあるが、それ以外に、家族でどこかに行く計画は特に立てていない。子どもたちが、友達の家に泊まりに行ったり友達を呼んだりして、楽しく過ごしているうちに9月になり、「労働の日」が来て、あっという間に夏休みが終わる、といういつものパターンだろう。

    8年生のいる今年は、去年までとは違う。娘だけでなく、親の私も、セカンダリー・スクールのシステムに慣れるまで、しばらくかかりそうだ。


Yasuko GarlickYasuko Garlick(ガーリック康子)

主に翻訳、通訳、チューターを生業とする2児の母。夫はカナダ人。
数カ国に滞在後、現在カナダ在住7年目。
只今、何か新しいビジネスを始めようと模索中。。



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