カナディアンライフ

カナディアンライフ働く母さん、カナダ子育て奮戦記 その32 By Yasuko Garlick(ガーリック康子)

驚きのコンベンション


驚きのコンベンション

    子どもたちの夏休みの真っ只中、アメリカのノース・キャロライナで、最近始めたビジネス関連のコンベンションに参加した。それは、いい意味で、とんでもないコンベンションだった。

    今まで私が参加したコンベンションは、私の仕事柄、大方が翻訳・通訳業界のコンベンション。業界で活躍するゲスト・スピーカーの興味深い話を聞く機会や、とても勉強になるワークショップもあるが、この業界自体、あまり目立つことがない。だからコンベンションもかなり大人しめ。そんなコンベンションに慣れていたので、まさにビックリ仰天。

驚きのコンベンション

    過去のコンベンションや、ゲスト・スピーカーのビデオから、普通の規模ではないことは明らではあった。けれど、それはあくまでも他からの受け売り。行ってみないとわからない、と言われ続け、実際に行って度肝を抜かれた。まず、会場そのものが大きい。というより「デッカイ」。会場は、なんと、普段はコンサートやスポーツの試合が行われるアリーナである。収容人数は2万3千人以上。その会場が、ほとんど埋まってしまうのだ。毎年この時期に開催される、国際的なコンベンションなので、世界各地から関係者が集まって来る。ツアーバスを借り切って開場に乗り付けるグループもある。みんながお揃いのTシャツを着ているグループもある。とにかく規模が半端ではない。

    会社自体は、ノース・キャロライナで設立されたが、今や、カナダ、アジア、オセアニア地域と、世界各地に拠点を置いている。年内も近いうちに、ヨーロッパに本格的に進出することも、今回のコンベンションで発表された。

    コンベンションでは、朝9時から、会社のトップたちや、ゲストがいろいろなトピックで次々と話をする。途中、休憩が入り、午後2時半過ぎから、場所をホテルに移してワークショップに参加。スケジュールは、毎日夜の10時過ぎまで埋まっている。その後、チーム毎のミーティングをすると、ホテルの部屋に戻るのは深夜12時近い。

驚きのコンベンション    開場前に席取りに行く班になった日には、早起きしてみんなより先に開場に向かうので、睡眠時間は優に6時間を切る。「席取り班」でなくても、開場30分前には会場に着いているので、やっぱり少し眠い。これが3日間続く。それでも、毎日が期待と興奮に満ちているので、不思議と乗り切れてしまう。最終日前夜には、ガラ・パーティーがある。このパーティーでは、ステージで話をしていたトップたちが、そこでは話をしないような、個人的なエピソードを披露したりする。最終日は、ワークショップと同時進行でトレードショーがある。この日は比較的のんびりしていて、午後から帰途に就く人もいる。一緒にホテルの部屋をシェアしていた人もその日に帰ることになっていたので、私は、他のグループの人たちと一緒に予約した部屋で、ゆっくりともう一泊して、次の朝、飛行機に乗った。

    今回、私は初めてアメリカの空港に降り立った。ヨーロッパ行きの便によくある、「アンカレッジ経由」の乗り継ぎで降りたことはあるが、空港の外には出たことはない。日本の人たちがよく行くハワイにも行ったことがない。おまけに、子どもを連れずに、こういう目的でひとりで飛行機に乗ったのも初めて。自分のためだけに時間が使えることの、何とありがたこと。(病み付きになりそう…。)

    というわけで、アメリカへの初めての空の旅になったコンベンション。これがきっかけで、近い将来、何かが変わる気がする。


Yasuko GarlickYasuko Garlick(ガーリック康子)

主に翻訳、通訳、チューターを生業とする2児の母。夫はカナダ人。
数カ国に滞在後、現在カナダ在住7年目。
只今、何か新しいビジネスを始めようと模索中。。



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