ヨーロッパを思わせるようなレンガ造りの家並みが多いトロントの中で、北米内でもっとも「ビクトリア様式の家が多い地区」と言われるのが、キャベッジタウンだ。町の中心にあるパーラメントストリートの東側に当たる地域で、ウェルズリーストリートとダンダスストリートイーストの間にある。
キャベッジタウン(キャベツ)と呼ばれるようになったには、19世紀の中頃にアイルランド移民がこの地域に多く住み、門前にキャベツ畑を作った事に発している。
60年後半から70年代にかけて、トロントでもっともトレンディーなスポットになり、当時、キャベッジタウンに家を持つことがトロントっ子の憧れだったといわれている。
今でも、きれいに修復された家並みが続くトロントでもっとも魅力的な場所のひとつで、住民はこの歴史あるコミュニティーに大きなプライドを持っている。
キャベッジタウンのメインストリートであるパーラメントストリートを歩いて行くと、レストラン、カフェ、ユニークな店などがごちゃ混ぜになって魅力を作っている。キャベッジタウン地区には静寂なガーデンや、トロントのもっとも古い墓地であるネクロポリスがあり、屋外の造園とグリーンハウスがあるアランガーデンでは年中花が咲いている。
エスニックタウンが多く存在するトロントのなかで、アイルランド人が作ったキャベッジタウンは、もっとも古いエスニックタウンのひとつでもある。
|