カナダは、1971年に世界で初めて多文化政策（マルチカルチャー：Multiculturalism）を導入した国です。カナダでは、1986年に「雇用均等法」が、そして1988年に「カナダ多文化主義法」が制定されました。

多文化主義の反対が単一文化主義（Monoculturalism）で、最近は、オランダ、ベルギー、イギリス、ドイツなどで、単一文化主義を主張する動きが目立っています。

カナダの人種の多様性

異なった文化をもつ人々が「対等な立場」で社会を構成することをモットーとする多文化主義は、人権擁護に長い歴史を持つカナダ社会の基本的な特徴です。カナダの社会は常に多元的かつ多様で、今後はその傾向がさらに強まるものと思われます。

「カナダ多文化主義法」は、経済、社会、文化、政治生活における平等の達成を目指したもので、ユネスコ（国連教育科学文化機関）の文化・開発世界委員会は、カナダの多文化主義を他国が見習うべき手本として挙げています。