『 第36話 』グッドニュースとバッドニュース
【前回のあらすじ】
<前回までのストーリーは、バックナンバーの第30話をお読みください>
有給で働けるCO−OPプログラムに入るため、自分なりの英語特訓を一ヵ月半実行したら、シンジ君の中に英語の世界が出来上がってきた。シンジ君はさらに二ヶ月特訓を続け、ようやくCO-OPプログラムのテスト日を迎えた。
デイビッド先生
いよいよだね。あまり緊張しないで気楽な気持ちでやってごらん。
At last! Relax and try not to get too nervous.
テストは筆記と口頭の両方だ。筆記と口頭あわせて二時間半のテストは瞬く間に終わり、シンジ君は夢を見ているような気持ちで教室を出た。
シンジ
無我夢中でした。あまり難しいとは思わなかったけど、自信はありません。
I did my best. I don’t think it was too difficult, but I am not so sure.
テストの結果を待つ二日間も、シンジ君は特訓を休まなかった。二日後、シンジ君はデイビッド先生に呼ばれて教員室に行った。
シンジ
あああああああああ・・・・・・・・・・・・・・ Ahhhhhhhhhh…………………………………………….
デイビッド先生
次にいいニュースだ。足りない点数がわずかなので、条件付で入れることになった。
The good news is, it was very close and you are allowed to enter on one condition.
デイビッド先生の言葉を聞いて、シンジ君は言葉にならない声を漏らした。嬉しい気持ちを英語で話そうとしたが、とっさには何ていって言いか考えもつかなかったのだ。
念願のCO-OPプログラムへの入学を果たし、第一の難関は越えた。次は資金繰りだ。もう生活費すらほとんど残っていない。いよいよ、日本に一時帰国してアルバイトすることになりそうだ。テストに受かった嬉しさと一時帰国のことを考え、シンジ君は複雑な気持ちだった。(続く)
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