ライフ - 連載コラム記事
連載 9

ワーキングホリデー
体験レポート

小林 清華 さん( こばやしさやか )
東京国際大学経済学部国際経済学科卒業 
静岡県出身

前回までの記事はホームページのバックナンバーでご覧ください。

青空が恋しい


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 最近、夏の晴れた空をよく思い出す。同じ世界にいるのに、今は全く別の場所にいるように思える。季節が変わっただけで、こんなにも周りが違ってみえるのだろうか・・・。私が育った町、浜松は、冬でも温暖で晴天が多い場所。だからだろうか?夏が終わり、秋がきて、そしてあっという間に冬が始まり、気候が急速に変化した今、夏とは全く違う顔がここにはある。
 天気が良くない。とにかくすっきりしないのだ。青い空、白い雲、そして、太陽が恋しい!
すっきりしないのは、自分の今後が、はっきり見えていなせいもある。「忙しくて考える時間がない」と、何だかんだと言い訳しつつ、考えてこなかった問題。それに立ち向かう時がきたのだ。


 約半年間働いていたホテルは辞め、今は有り余るくらいの時間ができた。考える時間がないから、という逃げ道はなくなった。そして、迫りくるワーホリの期限。考えざるを得ない状況になった、というべきか・・・。 一年前、ワーホリを決意したときの目標は、「学校で勉強し、ホテルで働き、さらに英語を磨く!」というものだった。英語力がどれほど向上したかはわからないが、目標だったホテルでの仕事は終わった。 さて、これからどうしよう ???
とりあえず、これから先どうするか、じっくり自分と相談してみようと思う。


 さてさて、先日、久しぶりに遠出をした。ネルソンという町に日帰りで行ってきた。 ホステルに住んでいると、数多くのバックパッカーと出会う。そして、訪れたという人たちが、口をそろえて気に入った場所にあげるのが、ネルソン。だから私も絶対行ってみたいと思っていた。期待が大きすぎるとがっかりする確立が高いことがあるけど、この町は、想像以上の美しさだった。ネルソンは、ペンティクトンから車で片道4時間くらい。2つの山脈に囲まれたウェストクートニーレイクの湖畔に広がる小さな町で、アーティストが多く住んでいるという。建物は、ものすごく歴史を感じるものが多く、ちょっとサンフランシスコっぽい感じがした。天気が良くなかったけど、ちょうど黄紅葉の季節だった。ペンティクトンと同じように、山あり湖ありだが、印象は全く違う。とっても静かで小さくて可愛い町。多くの人を魅了してきたのにも納得。とにかく素敵だった。ホステルに住んでいなかったら、これほどネルソンという町に興味をもつこともなかっただろうし、もしかすると、知らないままでいたかもしれない。そしてこれまたホステルにいたから出会えた友達との旅。どうしても行きたくて、でも時間がなくて、ものすごく強行突破でのドライブ。とにかく、行けたことに大満足。でも、またいつか、時間があるときにゆっくりネルソンを訪れたい。


 カナダを旅する度に、私はいっぱい感動し、魅了される。カナダには本当に素敵なところが多い。すごい国だ、カナダ! すっかりカナダにはまってしまった・・・。 カナダでは転職が日本ほど難しくないようで、結構みんな転々としている(ホステルで出会う人だからか・・)。 今まで定職につくのは当たり前で、違う道なんて考えもしなかったけど、今思えば、当然違う道もあるのだ。日本にいる時は、「これが当たり前」って思っていたことが多かったような気がする。人と違うことってなかなかできないでいたと思う。だからといって、その気持ちを無理して抑えていたわけではない。もしかしたら、何も考えていなかっただけかもしれない。自分らしく生きている人って、とても輝いているし、とても魅力がある。自分らしく、か。私も輝いていられるよう、自分らしく生きていきたい。


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